ヴイエムウェアは2011年7月13日、同社の仮想化ソフト「VMware vSphere」上で稼働するストレージ管理ソフト「VMware vSphere Storage Appliance」を発表した。同ソフトを複数台のサーバーに導入すると、ローカルディスクを束ねて、VMware vSphereの共有ストレージとして利用できるようになる。ネットワークストレージを使わずに、手軽に共有ストレージを用意できるので、仮想化ソフト導入のハードルを大きく引き下げられる。

 VMware vSphereに限らず、仮想化ソフトを導入する場合は、共有ストレージを利用するのが一般的だ。共有ストレージとは、複数台のサーバーがLANやSANを通じてアクセスできるディスクスペースのこと。共有ストレージがあれば、あるサーバーで稼働している仮想マシンを別のサーバーに移動することが可能になる。これによって、サーバーの負荷が平準化するように仮想マシンを自動で移動する機能などが使える。

 ところが中堅・中小企業では、仮想化ソフトを導入するとき、既存のコンピュータを転用したり、コンピュータを新規購入したりするだけで、共有ストレージにまで手が回らないことが多い。そうなると、仮想化ソフトの機能をフルに使えない。そこで今回のVMware vSphere Storage Applianceを使えば、別途共有ストレージを用意しなくても、仮想化ソフトの機能を使いこなせるようになる。

 市場予想価格は74万9000円。2011年第3四半期後半の出荷を予定している。