図●Infor FMS SunSystemsのワークスペースの画面例
図●Infor FMS SunSystemsのワークスペースの画面例
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 日本インフォア・グローバル・ソリューションズは2011年7月12日、会計パッケージ「Infor FMS SunSystems」の新版「Enterprise 6.0」を発表した。これまでクライアント/サーバー版のみだったが、新版から米インフォア・グローバル・ソリューションズが提供する新しいWebベースのインタフェースを追加した。8月1日から出荷する。

 Infor FMS SunSystemsは、一般会計の機能に販売や購買管理といった機能を付加した会計パッケージだ。複数の勘定元帳を保持する機能や、多言語・多通貨機能などを備え、売上高が数百億円までの中堅企業や大手企業の海外拠点が主な導入対象だ。現在、日本企業に対しては「650社の導入実績がある」と、インダストリーソリューション・ビジネスコンサルティング本部の石田雅久ビジネスコンサルティングマネージャは説明する。

 「新版は最新の技術を採用したことが特徴」(石田マネージャ)。Enterprise 6.0では、米インフォアが掲げる製品戦略「Infor ION」に沿って、ユーザーインタフェースやデータ分析機能を強化した。Infor IONは、SOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づいて同社が買収したアプリケーションを連携できるようにするためのミドルウエアなどで構成する。

 ユーザーインタフェースとして、マイクロソフトの「SharePoint」を利用した「ワークスペース」を利用できる()。ワークスペースは同社の持つパッケージソフトに共通するWebベースのインタフェースである。このほかInfor FMS SunSystemsに蓄積したデータを、マイクロソフトの「SQL Server」が持つBI(ビジネスインテリジェンス)機能で分析できるようにした。

 Enterprise 6.0は、世界的な監査法人グループのBDOから「監査の観点からも十分にIFRS(国際会計基準)に対応可能である」という評価を得ているという。

 Infor FMS SunSystemsの価格は、「最も安く導入するケースだと、ライセンス費用、サービス費用込みで数百万円台後半から」(石田マネージャ)だ。導入期間は「3カ月から」(同)という。新版でも「日本企業の海外拠点への導入を狙う」(同)としている。

 2011年中にワークフロー管理機能などを追加する「Feature Pack1」を出荷する計画だ。将来的には「SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)として提供することを予定している」と石田マネージャは話す。