NTT東西地域会社は、自治体や医療・保健機関団体向けにテレビ電話を活用したクラウド型遠隔健康相談サービスの提供を開始する。高齢化が進んだ地域や過疎地域で深刻化する医師偏在の課題を克服する狙いがある。

 NTT東日本とNTTアイティは2011年7月12日、テレビ電話を活用した遠隔地間での健康相談が可能なクラウド型遠隔健康相談サービス「ひかり健康相談」を2011年9月1日から提供すると発表した。またNTT西日本とNTTスマートコネクトも同日、同様のクラウド型遠隔健康相談サービス「Bizひかりクラウド コミュニティー 遠隔健康相談」を2011年9月1日から提供すると発表した。

 いずれのサービスも、NTT東西が提供する次世代ネットワーク(NGN)「フレッツ 光ネクスト」と「ひかり電話」、「フレッツフォン」に、NTTアイティまたはNTTスマートコネクトが提供するクラウド型健康相談サービスを組み合わせて、遠隔地間における健康相談環境を実現する。具体的には、血圧計や歩数計などで測定したデータをテレビ電話端末「フレッツフォン」を介して管理側のサーバーに自動登録し、グラフ化された健康情報を基に、テレビ電話を使って地域住民や患者等相手の顔を見ながら遠隔から健康アドバイスを行う。

 NTT東西いずれのサービスも自治体や各種団体を対象として提供し、料金は1テナント当たりの初期費用が42万円、基本料金は月額6万2790円である。テレビ電話端末の初期費用が東西で異なり、NTT東日本らの「ひかり健康相談」では1台につき7万3290円、NTT西日本らの「Bizひかりクラウド コミュニティー 遠隔健康相談」では1台につき11万3400円となる。このほかに東西同額のサービス利用料として、住民などの利用者1IDにつき月額409.5円(100IDまで、101ID以上は1IDにつき月額388.5円)、保健師などの指導者1IDにつき月額840円が必要となる。

 なおNTT東日本らの「ひかり健康相談」は、2011年7月13日~15日に東京ビッグサイトで開催される「国際モダンホスピタルショウ2011」に出展する。

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