写真●6Gbps対応SATA/SASハードウエアRAIDアダプタ「Adaptec RAID 6E」シリーズ
写真●6Gbps対応SATA/SASハードウエアRAIDアダプタ「Adaptec RAID 6E」シリーズ
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 ピーエムシー・シエラ・ジャパンは2011年7月12日、「Adaptec」ブランドで販売しているRAIDアダプタ(コントローラ)の新製品として、エントリーレベル市場向けの6Gbps対応SATA/SASハードウエアRAIDアダプタ「Adaptec RAID 6E」シリーズ2製品(写真)を発売した。既に工場出荷は始まっており、代理店あるいは同社チャネルパートナー経由で購入できる。

 発売したのは、PCI Express Gen2 x4に対応し、内部接続用ポートを8ポート搭載した「Adaptec RAID 6805E」と、同 x1に対応し、内部接続用ポートを4ポート搭載した「Adaptec RAID 6405E」の2モデル。価格はオープンだが、ローエンドモデルの6405Eの場合で店頭予想価格は2万5000円前後の見込み。

 どちらのアダプタもポート数などを除けば基本仕様はほぼ共通。同社製の最新ハードウエアRAIDコントローラチップ「PM8013 SRC 6G RoC」の搭載により、6Gビット/秒のデータ伝送速度に対応した「6Gbps SATA/SAS」規格をサポートし、128Mバイトの「DRAMキャッシュ」(DDR2-800)を搭載する。同社によれば、「エントリーレベル市場向けRAIDコントローラでDRAMキャッシュを搭載している製品は業界初」だという。

 エントリーレベル向けの製品ということもあって、サポートするRAIDのモードは、RAID 0、1、10、1EおよびJBOD(Just a Bunch Of Disks)。パリティを使った冗長化構成を可能にするRAID 5や6系には対応していない。ハードディスク同士だけでなく、ハードディスクとSSD(Solid State Drive)を組み合わせた「ハイブリッドRAID」構成もサポートしている(RAID 1および10)。

 同社では、6Gbps SATA/SASに対応したサーバー向けのハードウエアRAIDアダプタとして、末尾にEが付かない「Adaptec RAID 6」シリーズを販売している。6シリーズは、キャパシタ(蓄電素子)とフラッシュメモリーを組み合わせたキャッシュ内データ保護機能「ゼロメインテナンスキャッシュプロテクション」(ZMCP)などを搭載しており、6Eシリーズの上位モデルという位置付けになる。

 その一方で、アダプタのサイズ(全長)は6Eシリーズの方が6シリーズ(155mm)よりも大幅に短くなっている(最大25mm)。価格も大幅に安い(2~3万円前後)。同社では、6Eシリーズの製品の位置付けについて、「RAID 5や6が必要なくZMCPも不要というユーザーや、特に省スペースサーバーなど小さな筐体で配線の取り回しやエアフローが問題になるケースでの利用に適している」と説明している。