日本オラクルは2011年7月11日、中堅企業向けERP(統合基幹業務システム)パッケージ「JD Edwards EnterpriseOne」をクラウドサービスとして提供すると発表した。

 年商100億円以上の企業向けには、同社のクラウドサービス基盤「Oracle On Demand」を利用して、「JD Edwards EnterpriseOne On Demand @Oracle」のサービス名称で提供する。また、個別に構築したシステムを国内で運用したいという顧客企業向けには、パートナー企業の国内データセンターにシステムを設置することで対応する。

 JD Edwards EnterpriseOne On Demand @Oracleは、JD Edwards EnterpriseOneに、パートナー企業の業種特化型導入テンプレートを組み合わせたERPシステムを個別に構築し、米オラクルの米国データセンターで運用管理するもの。運用管理は同社の専門技術者が行う。

 参考料金は年間1300万円から(JD Edwards EnterpriseOneのライセンス費用、保守サービス費用は含まず)。同社の試算によると、運用管理をアウトソースすることで、同等システムを自社システムで運用した場合と比較して30~50%のTCO(総所有コスト)削減効果があるという。

 年商100億円未満の企業向けには、JD Edwards EnterpriseOneの会計、販売管理、在庫管理などのアプリケーションをプリセットしたシステムをパートナー企業のデータセンターに設置して、インターネット経由で利用できるようにする。参考料金は、1ユーザーあたり月額10万円程度。契約期間中に顧客企業の年商が100億円を超過した場合は、JD Edwards EnterpriseOne On Demand @Oracleなどへの移行を推奨する。