携帯電話の出荷台数と、そのうちスマートフォンの占める比率の推移。2011年度はスマートフォン効果で出荷台数が4000万台を回復し、スマートフォン比率もほぼ半数となる見通し(図:MM総研、以下同じ)
携帯電話の出荷台数と、そのうちスマートフォンの占める比率の推移。2011年度はスマートフォン効果で出荷台数が4000万台を回復し、スマートフォン比率もほぼ半数となる見通し(図:MM総研、以下同じ)
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携帯電話の契約数と、そのうちスマートフォンの占める比率の推移。2011年度末には約4台に1台が、2012年度末には3台に1台がスマートフォンになると予測している
携帯電話の契約数と、そのうちスマートフォンの占める比率の推移。2011年度末には約4台に1台が、2012年度末には3台に1台がスマートフォンになると予測している
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OS別の、スマートフォンの契約者数シェア。Androidがシェア4割に達し、iPhoneを猛追している
OS別の、スマートフォンの契約者数シェア。Androidがシェア4割に達し、iPhoneを猛追している
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 MM総研は2011年7月7日、日本市場における2015年度までの携帯電話の市場規模予測を発表した。2011年度(2011年4月~2012年3月)に出荷される携帯電話のうち、スマートフォンが占める比率は49%となり、2010年度の22.7%から大幅に伸びると予測。契約数ベースでも、2011年度末(2012年3月末)のスマートフォン比率は23.1%まで高まるとしている。

 予測によると、スマートフォンと従来型携帯電話を合わせた携帯電話全体の2011年度の出荷台数は、対前年度比7.6%増の4050万台に伸長し、2007年度以来4年ぶりに4000万台を回復する見込み。スマートフォンの販売が2010年度の下半期から好調に推移していることに加え、LTE対応のスマートフォンが2011年下半期に登場するなど端末の性能向上により買い替えが進むとみている。

 従来型携帯電話からスマートフォンへの移行は順調に進むと予測しており、スマートフォンの出荷台数は2010年度の855万台から2011年度は1986万台、2012年度は2367万台と増加。携帯電話全体の出荷台数に占めるスマートフォンの比率も、2010年度の22.7%から2011年度は49%となり、国内で売られる端末のほぼ半数がスマートフォンになる。2012年度はこの比率がさらに上がり、60.1%と過半数になる見通し。

契約数シェアでAndroidが4割超え、iPhoneに肉薄

 契約数ベースでもスマートフォンの存在感が徐々に高まっていく。2010年度末(2011年3月末)の携帯電話契約数に占めるスマートフォン比率は8.8%であったが、2011年度末は23.1%となり全契約のうち約4台に1台はスマートフォンになる。さらに2012年度末は33.9%となり、3台に1台がスマートフォンを契約する見通しだ。

 2010年度末時点で、スマートフォン契約者の使用している端末を搭載OS別に見ると、iPhoneで採用しているiOSが49.6%、Androidは40.4%。Androidは後発ながら、2010年度下半期に搭載スマートフォンが多数発売され、一気にシェアを伸ばしている。