写真●写真はA3モノクロ印刷対応の複合機「Multina XP2300」 3機種とも本体前面のロゴなどが異なる以外の見かけはほぼ同じ。
写真●写真はA3モノクロ印刷対応の複合機「Multina XP2300」 3機種とも本体前面のロゴなどが異なる以外の見かけはほぼ同じ。
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 NECとNECアクセステクニカは2011年7月7日、待機時の消費電力を従来機種比で1/5に削減可能なA3モノクロ印刷対応の複合機を発売した。発売したのは、プリンタ機能を標準搭載した複合機である「Multina XP2300」、FAX機能を標準搭載した複合機(プリンタ機能はオプション)である「Multina XF2300」および「Multina XF2000」の計3機種(写真)。出荷開始は3機種とも9月中旬を予定している。

 ユーザーが使用していない時に、複合機本体に対するほとんどの電力供給を抑える「ディープスリープモード」を採用したことで待機時の消費電力を大幅に削減した。Multina XP2300では、従来機「Multinaα2540」(スリープモード時の消費電力5W)に対して約1/5となる「0.9W」を実現、「国内販売されている同クラスの複合機の中で、待機時の消費電力としては業界最小を達成した」(NEC)という。FAX複合機のMultina XF2300/XF2000については、同機と比較して約1/4である「1.2W」となっている。

 本体操作パネルに「エコボタン」を塔載し、手動でも低消費電力状態(スリープモードまたはディープスリープモード)に移行可能。また、Multina XF2300/XF2000では同ボタンを使って低消費電力状態に移行した場合、FAX受信時に自動で印刷をせず、本体メモリーへのデータ蓄積やパソコンへのデータ自動転送を行う「おでかけ受信・転送」機能も備えている。NECでは同機能によりFAX受信動作の消費電力も削減できるとしている。その他省エネ関連では、同社の複合機として初めて省電力型イーサネット規格「IEEE802.3az」(Energy Efficient Ethernet)に対応した。

 省エネ関連以外の機能では、NECとして初めてICカードを使った認証に対応(オプションで提供)。FeliCaやMifareなど3周波数帯、6プロトコルのICカードをサポートする。ICカードをかざすことで印刷可能になる「認証印刷」機能により、印刷文書の放置や他人の持ち去りなどによる情報漏洩を防げる。また、個人単位での利用状況の監視や履歴管理が可能になることで、印刷コストの削減や不正使用の防止なども図れるとしている。

 希望小売価格(税別)は、Multina XP2300がオープン価格、Multina XF2300が75万円、Multina XF2000が65万円となっている。