写真1●家電制御アプリの画面例
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写真2●ソニーCSLが今秋公開予定のリモコンアプリ
写真2●ソニーCSLが今秋公開予定のリモコンアプリ
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写真3●エアコンと扇風機のデモシステム
写真3●エアコンと扇風機のデモシステム
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 大和ハウス工業とソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)は2011年7月7日、エアコンやBlu-ray Discレコーダーなどの家電機器をスマートフォンから制御できるアプリケーションの公開実験を行うと発表した。家電機器が萌えキャラとなって画面に登場し、対話しながらゲーム感覚で機器のオン/オフやソフトのバージョンアップなどができる(写真1)。同月8日と9日の2日間、大和ハウスのスマートハウス展示場「D-TEC PLAZA」(東京都千代田区)でこのアプリを使った実験システムを一般公開する(専用サイトで予約が必要)。

 今回の実験システムで中核となるのは、大和ハウスが開発した機器制御開発ツール「住宅API」と、ソニーCSLが開発したゲーム開発ツール「Kadecot」。このうち住宅APIは、経済産業省が公募した「平成21年度スマートハウス実証プロジェクト」で開発されたもの。スマートフォンと家電機器をつなぐ通信ミドルウエアとして働く。一方のKadecotはスマートフォン上でストーリーゲームを作成できるプラットフォームで、ゲーム中に家電をコントロールする機能を備える。この二つは今回の公開実験を踏まえて、企業やユーザーに公開していく予定。対応アプリケーションの開発を促す狙いだ。これに加えてソニーCSLは、ソニー製の家電機器をスマートフォンでリモコン操作できるアプリ「萌家電」を今秋をメドに公開する(写真2)。

 発表会では、節電を目的としたゲームシナリオのデモなどがあった。シナリオの最初に、扇風機とエアコンの電気代の合計値を「1日当たりを200円以内に収める」などと設定し、それが達成できると、「ともかく涼しく」といった新しいコマンド操作が可能になるというものだ(写真3)。

 なお住宅APIは、ホームネットワークの国内規格「ECHONET(エコーネット)」に対応している。現在のところ、ECHONETに対応した家電機器は、東芝ホームアプライアンスが販売しているエアコンなどに限られている。今回の公開実験には、家電機器メーカーにECHONET規格の採用を促す狙いもある。

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