KDDI(au)は2011年7月1日、東日本大震災の被災地である東北地方3県(岩手県、宮城県、原発制限地域を除く福島県)における同社の携帯電話サービスのサービスエリアが6月30日までに震災前と同等の品質にまで復旧したことを発表した。

 これと合わせ、同社では、今後の大規模災害発生時に早期にエリアを復旧できるように、(1)移動電源車と非常用発電機の合計保有台数を現在の55台から130台に増強、(2)非常用無線エントランス設備を現有の40区間分から60区間分に追加配備、(3)衛星エントランスを搭載した車載基地局を現有の15台から20台に増強、および衛星と無線エントランスの双方を搭載可能な「キット型可搬基地局」を新規に27台配備、(4)2012年度末までに約2000の携帯基地局に24時間以上稼働可能なバッテリーを搭載---などの対策を実施することを発表している。

 さらに災害時のユーザーの利便性を高めるための施策として、今後、スマートフォンでの災害用伝言板の使い勝手の改善や災害時のメール疎通強化、音声ファイル型メッセージサービスの導入、緊急速報メール「災害・避難情報」対応機種の拡大などの対策の導入を検討するという。