AMDは2011年6月30日、CPUコアにDirectX 11対応のグラフィックス機能を統合した「Fusion APU」の新モデル、AシリーズのデスクトップPC向けラインアップを正式に発表した。Aシリーズは6月14日にノートPC向けを発表。6月27日には、デスクトップPC向けのチップセットだけを発表していた。デスクトップPC向けAシリーズは7月3日から発売する(関連記事:AMDがFusion APUの第2弾、Aシリーズを正式に発表、AMD、デスクトップPC向けAシリーズ用のチップセットを発表)。
AMD Aシリーズは開発コード名「Llano」と呼ばれていた製品。現行のPhenom II/Athlon IIが採用しているCPUコアの改良版と、単体グラフィックスチップ「ATI Radeon HD 5600」シリーズをベースにしたグラフィックス機能を同じダイ(半導体本体)に統合している。最大でDDR3-1866に対応したメモリーコントローラーも内蔵している。専用チップセット「A75」「A55」とは、PCI Express 2.0をベースにした独自インターフェース「UMI(Unified Media Interface)」で接続する。
デスクトップPC向けラインアップは8モデル。クアッドコアでグラフィックス機能が高いA8シリーズはA8-3850とA8-3800の2モデルある。A8-3850は動作周波数2.9GHzでTDP(熱設計電力、実使用上の最大消費電力)は100W。内蔵グラフィックス機能のシェーダー(AMDの呼び名はRadeonコア)は400個、動作周波数は600MHz。A8-3800は動作周波数が2.4GHzでTDP65W。動作周波数を一時的に高める「Turbo CORE」機能を備えており、Turbo COREが有効だと2.7GHzで動作する。A8-3850にはTurbo COREが無い。
グラフィックス機能のシェーダーが320個、動作周波数が443MHzのA6シリーズはA6-3650、A6-3600、A6-3500の3モデルある。A6-3650は2.6GHzでTDP100W。A6-3600はTDP65WでTurbo COREを備えており、通常時は2.1GHz、ターボ時は2.4GHzで動作する。A6-3500は3コアモデル。日本での発売予定は無いという。
デュアルコアCPUのA4-3400、A4-3300、E2-3200もある。シェーダーが160個と少なく、対応メモリーもDDR3-1600まで。秋から冬にかけて発売するという。下にラインアップの主な仕様をまとめた。
モデルナンバー | A8-3850 | A8-3800 | A6-3650 | A6-3600 | A6-3500 | A4-3400 | A4-3300 | E2-3200 |
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コア | 4 | 4 | 3 | 2 | 2 | |||
動作周波数 | 2.9GHz | 2.4GHz | 2.6GHz | 2.1GHz | 2.1GHz | 2.7GHz | 2.5GHz | 2.4GHz |
ターボ時 | - | 2.7GHz | - | 2.4GHz | 2.4GHz | - | - | |
対応メモリー | DDR3-1866 | DDR3-1866 | DDR3-1600 | DDR3-1600 | ||||
TDP | 100W | 65W | 100W | 65W | 65W | 65W | ||
内蔵グラフィックス機能 | HD 6550D | HD 6530D | HD 6410D | HD 6370D | ||||
Radeonコア | 400個 | 320個 | 160個 | 160個 | ||||
GPU動作周波数 | 600MHz | 443MHz | 600MHz | 443MHz | 443MHz | |||
Dual Graphics対応 | ○ | ○ | ○ | - | ||||
登場時期 | 7月3日 | 夏 | 7月3日 | 夏 | 日本市場は無し | 秋冬 | 秋冬 | |
価格 | 1万3980円 | 未定 | 1万1980円 | 未定 | - | 未定 | 未定 |