写真●Mozilla プロジェクトのメーラー「Thunderbird 5」 正式版
写真●Mozilla プロジェクトのメーラー「Thunderbird 5」 正式版
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 Mozilla Japanは2011年6月29日午前2時(日本時間)、Mozilla プロジェクトが開発しているメーラー「Thunderbird」の新バージョン「Thunderbird 5」正式版(写真)をリリースしたことを発表した。Mozilla Japanのダウンロードページなどから無償でダウンロードできる。英語や日本語をはじめとする世界各国の言語向けのローカライズ版を用意し、Windows向け、Mac OS X向け、Linux向けの3種類のパッケージを同時に公開している。

 Thunderbird 5は、前バージョン(Thunderbird 3.1)から390以上のパフォーマンスや安定性、セキュリティを向上させるための修正が加えられており、操作レスポンスの向上や起動時間の短縮などが図られているという。レンダリングエンジンは、同プロジェクトが6月21日にリリースした最新Webブラウザー「Firefox 5」と同じ新しい「Gecko 5」を搭載している。

 操作に関する大きな変更点として、個々のメールなどを表示しているタブをドラッグ&ドロップで並べ替えたり、別のウインドウとして分離することが可能になったことが挙げられる。また、外部機能を追加するための「アドオンマネージャ」も一新されている。Firefoxと同じマネージャになり、Thunderbirdのウインドウ内で直接アドオンの検索や追加、削除などが可能になっている。

 Mozilla プロジェクトは、今後の製品のリリースサイクルを大幅に短縮し、同じGeckoプラットフォーム上で開発しているFirefoxとThunderbirdのリリース間隔を合わせて、約6週間ごとに新版を公開する予定であることを明らかにしている。今回リリースしたThunderbirdのバージョンが4を飛ばして5になったことも、この方針に基づく措置であるとしている。