ITサービス大手のNTTデータと野村総合研究所(NRI)は2011年6月24日、東日本震災後の日本のあり方を若者が議論し合う「日本を創り継ぐプロジェクト」を、共同で立ち上げると発表した。10~20年後に日本の主役となる若者が日本復興につながるアイデアを出し合って議論するための「場」を用意し、その成果を公開する。

 両社はまず7月上旬、16~25歳の学生・社会人の参加をFacebookなどで募る予定。応募者の中から最大100人を東京近郊に集め、8月8~12日にかけ4泊5日の1次合宿を実施する。合宿では、日本を復興し幸せにしていくためのアイデアや方策について意見を出し合い、議論してもらう。

 この東京合宿で特に優れたアイデアを提出した参加者20人は、仙台近郊で行われる2次合宿に進む。8月21~25日までの5日間で、自分達のアイデアを事業性その他の観点から実現可能なレベルに練り上げていく。最終日には、企業経営者や自治体、NPO関係者などを招いて発表会を実施する。

 今回の新プロジェクトは、ITサービス産業の活性化に向けてNTTデータとNRIが進めてきた取り組みの一環である。両社は2010年2月に「ITと新社会デザインフォーラム2010」を共催し、あるべきIT人材像について宣言。さらに2011年2月の「ITと新社会デザインフォーラム2011」では、社会課題について認識を共有し解決策を議論し合う場を、両社で設けることを宣言していた。