5月10日に発表したWindowsパソコンの節電対策の状況などを説明するコマーシャルWindows本部 業務執行役員 本部長の中川哲氏
5月10日に発表したWindowsパソコンの節電対策の状況などを説明するコマーシャルWindows本部 業務執行役員 本部長の中川哲氏
[画像のクリックで拡大表示]
サーバーの節電について説明するサーバープラットフォームビジネス本部 プライベートクラウド製品部 シニアプロダクトマネージャの原田英典氏
サーバーの節電について説明するサーバープラットフォームビジネス本部 プライベートクラウド製品部 シニアプロダクトマネージャの原田英典氏
[画像のクリックで拡大表示]
東京管内にあるサーバー台数、設置場所別サーバー台数、サーバーにかかる消費電力の内訳
東京管内にあるサーバー台数、設置場所別サーバー台数、サーバーにかかる消費電力の内訳
[画像のクリックで拡大表示]
サーバーの吸気口が35度でも消費電力は増加しなかった
サーバーの吸気口が35度でも消費電力は増加しなかった
[画像のクリックで拡大表示]

 日本マイクロソフトは2011年6月23日、サーバーでの節電に関する調査結果を公開した。ポイントはサーバールームの空調温度を26度程度に上げること。これによりサーバー冷却のための空調にかかる消費電力を抑えられるとしている。

 同社の調査によると、東京電力管内には国内の59%に相当する約164万台のサーバーがある。このうち、データセンター事業者の施設に設置されていないサーバーが66%で約108万台である。この108万台にかかる消費電力はサーバー自体が43%、空調が52%だとしている。

 同社が電力中央研究所と共同で検証したところ、吸気口の温度を35度にしてCPU使用率が40%になるように負荷をかけたところ、35度よりも低い温度の時と比べても消費電力は増加せず、処理性能には影響を与えなかった。35度は、多くのサーバーの動作保証温度の上限である。一方、35度を越えるとファンの回転数の増加などの要因で消費電力が増えた。

 一般に、サーバールームの空調温度は22~24度(吸気口の温度は26~28度)に設定されているという。空調を24度から2度上げても、サーバー吸気口の温度は30度程度。サーバーにかかる負荷や、負荷がかかり続ける時間にもよるが、サーバートラブルを引き起こさないために余裕を見て空調温度を低く設定しているような場合、空調温度を引き上げることを検討するとよい。空調温度を1度上げると10%の節電効果があると一般に言われている。

 このほか、Windows Server 2003よりもWindows Server 2008の方が数%程度の節電効果があるとする検証結果や、仮想化技術を使って複数のサーバーを集約した場合、消費電力を74%削減できるとする検証結果を同社Webサイトで公開した。

■変更履歴
公開当初「Windows Server 2008よりもWindows Server 2003の方が数%程度の節電効果がある」としていましたが「Windows Server 2003よりもWindows Server 2008の方が数%程度の節電効果がある」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。本文は修正済みです。 [2011/06/24 14:00]