大手企業サイトや政府関連サイトに一連の攻撃を仕掛けていた「Lulz Security(LulzSec)」を名乗る攻撃グループは、「恐れるべきは犯行を公表しているLulzSecではなく、公表されていない攻撃だ」とする声明を発表した。

 テキスト情報の共有サービス「Pastebin.com」で米国時間2011年6月17日に公開されたLulzSecの声明文では、米公共放送サービス(PBS)、ソニー、米Fox、アダルトサイト、米連邦捜査局(FBI)、米中央情報局(CIA)、オンラインゲームサーバーなどへの一連の攻撃は自身の仕業だとしている。

 LulzSecは、すべての攻撃者が犯行を公表するわけではないとして、今現在「Facebook」や「Skype」などのアカウントに攻撃者が潜み、情報を盗み出している危険性を暗示した。また、LulzSecが「Brink」ゲームの登録ユーザー20万人以上のデータを入手していることを明かし、「これを公表することによって、ユーザーはパスワードを変更することができるからむしろ安心だ」と説いた。

 さらにLulzSecは、サイトに攻撃を仕掛ける理由を「愉快だから」としている。「大混乱を見るのはとてもおもしろい。法の裁きを受けるまで、これからもわくわくするようなことを続ける」と述べている。

 ゲーム関連サイトに関しては、セガが6月19日に、同社の欧州子会社SEGA EUROPEが運営する顧客サービス「SEGAPASS」が攻撃を受け、129万人以上の個人情報が漏えいしていたことを発表した。米メディアの報道(CNET News.com)によると、LulzSecはミニブログサービス「Twitter」にセガ宛てのコメントを投稿し、「貴サイトを攻撃した集団を倒す手助けがしたい。我々はDreamcastが大好きだ」と申し出たという。

[LulzSecの声明文]