写真●日本IBMのプライベートクラウド環境構築向け専用アプライアンス「IBM Workload Deployer V3.0」
写真●日本IBMのプライベートクラウド環境構築向け専用アプライアンス「IBM Workload Deployer V3.0」
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 日本IBMは2011年6月14日、プライベートクラウド環境を迅速に構築するために必要となるソフトウエア自動導入の仕組みなどを備えた専用アプライアンスの新製品「IBM Workload Deployer V3.0」(写真)を発売、6月16日から出荷開始することを発表した。同社および代理店経由で販売する。

 IBMがこれまで世界中で構築してきたプライベートクラウドの実績と経験に基づき、特定用途向けのプライベートクラウド環境の構築に必要なソフトウエアや構成情報を「ワークロード・パターン」としてパッケージ化。このパッケージを用いることで、ソフトウエアの自動導入および構成を可能とした。自動導入と構成だけでなく、導入後の監視や修正パッチの適用、ログの管理を含む保守なども専用のGUI画面から一元管理できるという。

 具体的に、ワークロード・パターンとしては、(1)アプリケーションサーバーやキャッシュ、ディレクトリサーバーなど高速化と可用性向上のためのミドルウエアを含むWebアプリケーション実行基盤を構築できる「IBM Workload Deployer Pattern for Web Applications V1.0」、(2)開発やテスト環境、本番環境などそれぞれの使用環境に合わせたデータ量を指定するだけで最適な設定のデータベース環境を構築できる「IBM Workload Deployer Pattern for DB2 Workgroup Server Edition V1.0」---の二つを用意している。

 価格は、アプライアンス本体である「IBM Workload Deployer」が886万6000円(税別、以下同)、ワークロード・パターンの「同 Pattern for Web Applications」が100PVU(Processor Value Unit)当たり287万5000円、「同 Pattern for DB2 Workgroup Server Edition」が100PVU当たり148万2000円となっている。なお、PVUはCPUのアーキテクチャや種類などに基づく同社独自の課金単位である。