ACCESSは2011年6月7日、情報家電向けのWebブラウザーの新製品「NetFront Browser NX」を開発したことを発表した。同ブラウザーをカスタマイズしたブラウザーエンジンが、任天堂の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」の標準Webブラウザー「インターネットブラウザー」に採用されたことも合わせて発表している。インターネットブラウザーは、ニンテンドー3DSの本体を更新することにより本日から利用可能となっている。

 NetFront Browser NXは、オープンソースのHTMLレンダリングエンジンである「WebKit」をベースとして作られた軽量Webブラウザー。ブラウザーエンジンの容量(ROM)は「12Mバイト」で、動作に必要なRAM容量は「25Mバイト以下」(閲覧するコンテンツにより異なる)と非常に小さく、「WebKitベースのブラウザーの中でもトップクラスの省メモリー性能」(ACCESS)だという。

 情報家電や携帯機器向けに省メモリー性能を追求しつつ、最新のWeb技術やWebブラウザー向け機能をキチンと実装していることも同ブラウザーの売りとなっている。技術面では、HTML5やCSS3、ECMAScriptなどをサポートし、Ajax(XMLHttpRequest)を使ったWebページやサービスも動作可能。IPv6を使った通信や、SSLv3およびTLS1.0を使った暗号通信にも対応する。プラグイン/拡張モジュールとしてAdobe Flash Player 10も提供予定だという。

 機能面では、タブブラウジングや拡大・縮小機能、ページや画像の保存機能、テキストのワードラップや禁則処理、国際化ドメイン名(IDN)などをサポートしている。動作可能なOSやCPUの種類も幅広く、OSはLinux(Androidを含む)やUNIX、Windows Mobileなど、CPUはARMやXScale、StrongARMなど様々なプラットフォームで動作するという。同社では、プラットフォーム非依存のAPIを用意することで、高い移植性を実現していることも加えてアピールしている。