富士通は2011年6月6日、プライベートクラウドを構築・運用するためのシステム「Cloud Ready Blocks」を、7月中旬から提供すると発表した。動作検証済みのサーバーやストレージ、仮想化ソフトや管理ソフトなどを、富士通が顧客ヒアリングに基づいて組み合わせ、事前にセットアップした上で納入する。これにより数日程度でシステムを稼働できるという。

 メニューは、ラックマウント型サーバーを利用する「Cloud Ready Blocks V1.0 Type R」と、ブレードサーバーを利用する「同Type B」の2種類がある。

 Type Rの基本構成は次の通り。サーバーはPRIMERGY RX300 S6(2Uサイズ)または同RX200 S6(1Uサイズ)、ストレージはETERNUS DX60または同DX80 S2、LANスイッチはSR-X324T1を使用する。ソフトウエアは、クラウド環境のリソース管理ソフトであるクラウド インフラ マネージメント ソフトウェア、ストレージ管理ソフトのETERNUS SF Storage Cruiser、および仮想化ソフト(ハイパーバイザー)を組み合わせる。ハイパーバイザーはMicrosoft Hyper-VかVMware vSphereから選択できる。販売価格は1400万円から。

 Type Bでは、サーバーがブレード型のPRIMERGY BX924 S2(管理用サーバーはPRIMERGY RX200 S6)、ストレージがETERNUS DX80 S2、LANスイッチがSR-X526R1/SR-X324T1になる。ソフトウエア構成はType Rと同様である。販売価格は2900万円から。

 富士通は5月18日に、米マイクロソフトが提唱する「Microsoft Hyper-V Cloud Fast Track」に基づくプライベートクラウド構築システム製品を発表済みである。Microsoft Hyper-V Cloud Fast Trackは、主要ハードウエアメーカーとマイクロソフトによるプライベートクラウド構築用システムの共同開発プログラムだ。今回発表のCloud Ready Blocksは同プログラムに基づく製品に加え、対応するハイパーバイザーなどを拡充したものである。