ソフトバンクテレコムは2011年6月6日、「クラウド型エリアワンセグ配信プラットフォーム」を開発し、ホワイトスペース特区の一つである立命館大学などによる「大学キャンパスにおけるワンセグ情報配信」に向けて提供すると発表した。

 「サービス提供拠点にワンセグ送信機を設置し、配信プラットフォームとはインターネット経由で接続する」「配信プラットフォーム上では、H.264エンコーダーや字幕生成、BML作成エンジンなど、エリアワンセグに必要な機能をクラウド型で提供する」などが特徴という。

 こうした構成なので、エリアワンセグの運用者は、配信プラットフォーム上でワンセグ送信機制御、番組コンンテンツ更新・変更、送出スケジュール管理など、インターネット経由でリモート制御できる。

 この配信プラットフォームを用いた立命館大学のエリアワンセグでは、大学キャンパスの学生や教職員などに大学キャンパス固有の映像やデータコンテンツの配信する、また周辺観光情報や防災関連情報コンテンツの配信も実施する計画である。加えて、高度なワンセグシステムを目指した新しい試みとして、スマートフォンやタブレット端末をワンセグ受信端末としたマルチワンセグ型サービス(いわゆる束セグやバラセグなど)や、特定認証端末受信サービス、GPS連動型チャンネル誘導サービスなどのトライアルも計画する。

 なお立命館大学などによる「大学キャンパスにおけるワンセグ情報配信」は、立命館大学やソフトバンクテレコムのほか、京都市や京都高度技術研究所、京都放送、リアライズ・モバイル・コミュニケーションズの共同提案である。

 またホワイトスペース特区の期間中は、同様のエリアワンセグ配信トライアルに対してこの配信プラットフォームを開放することも発表した。ここでいう開放とは、ソフトバンクテレコムが配信プラットフォームとサービス拠点間の通信仕様を開示し、エリアワンセグ運用者が配信プラットフォームを利用できることを意味する。

 この配信プラットフォームのサービスコンセプトは、「IMC Tokyo 2011」(2011年6月8日から6月10日、千葉・幕張メッセで開催)の総務省ホワイトスペース推進会議のブースで公開する。

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