写真●エム・ピー・テクノロジーズのUSBキー型シンクライアント「Resalio Lynx Smart」
写真●エム・ピー・テクノロジーズのUSBキー型シンクライアント「Resalio Lynx Smart」
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 エム・ピー・テクノロジーズは2011年6月3日、在宅勤務を導入する企業など向けとして、仮想デスクトップ環境を実現するためのUSBキー型シンクライアント「Resalio Lynx Smart」(写真)を発売した。価格はオープンだが、実売価格は1端末当たり1万円程度になる見込み。

 USBキー(ドングル)内にUbuntu Linux 10.04をベースとしたOSを格納し、VPN機能(PPTPやOpenVPNなど)やリモートデスクトップ接続用クライアントなどを搭載。USBキーを自宅などのパソコンに挿してブートさせることで、会社のネットワークにリモートアクセスして、常に同じデスクトップ環境で仕事ができるようになる。

 利用に当たっては、接続元パソコンのハードディスクは一切使用せず、データを会社のサーバーやパソコン上に残したまま作業できる。エム・ピー・テクノロジーズによれば、CD-Rへのデータの書き込みやUSBメモリーへの保存などもできなくなるため、在宅勤務で課題となる情報漏えいのリスクを大幅に低減できるという。

 従来販売している「Resalio Lynx」という上位版製品では、システムを構築するためにUSBキーの固体認証などを実行する「認証サーバー」の導入が必要となっているが、Resalio Lynx Smartではこの認証サーバーを不要とし、スタンドアローンで利用可能とした。

 同社では、認証サーバーを省くことでセキュリティ性能は若干犠牲になるものの、代わりに導入コストなどを低く抑えられる点が、在宅勤務環境を手軽に構築したい企業ユーザーにとってメリットになるとしている。