AMDは2011年6月1日、タブレット型デバイス向けのCPU、Zシリーズの情報を明らかにした。同社がFusion APUと呼ぶ製品群の一つで、ノートPCやディスプレイ一体型PC向けのCシリーズ、Eシリーズと同じく、DirectX 11対応のグラフィックス機能や動画支援機能を内蔵している。

 Zシリーズのラインアップは、Z-01の1モデルのみ。動作周波数1GHzのデュアルコアCPUで2次キャッシュは計1MB。TDP(熱設計電力、実使用上の最大消費電力)は5.9Wと低い。統合しているグラフィックス機能のシェーダー数(AMDの呼び名はRadeonコア)は、CシリーズやEシリーズと同じ80個。動作周波数はCシリーズと同じ276MHzと低い(Eシリーズは492M/500MHz)。AMD独自の動画支援機能「UVD3」も備える。メモリーコントローラーもCPUの演算コアに統合しており、DDR3-1066やDDR3L-1066に対応する。

 AMDはFusion APUとして、TDP9WのC-50(1GHz、2コア)、C-30(1.2GHz、1コア)や、TDP18WのE-240(1.5GHz、1コア)、E-350(1.6GHz、2コア)を既に出荷している。デスクトップPCや、より大型のノートPC向けには、C/Eシリーズとは別のコアを使ったAシリーズ(開発コード名はLlano)の出荷も予定している。