ソフトバンクグループは2011年6月2日、7月1日から9月22日までの使用電力削減策を発表した。東京都港区の汐留本社に勤務するソフトバンク、ソフトバンクモバイル、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム、ウィルコムの5社1万人を対象に、在宅勤務制度を導入する。社員が交代で在宅勤務やサマータイム勤務などを実施して、常時3000人がオフィスにいない状態にする。これによりオフィスの30%を閉鎖し、閉鎖スペースでは空調や照明の使用を取りやめる。

 ソフトバンクグループでは、ソフトバンクテレコムが在宅勤務の運用実績がある。営業部門などで直行直帰の方が効率的な場合に、始業時間と終業時間、業務内容について上長に日報を送る形で在宅勤務を認めていた。今回は、同様の仕組みをほかのグループ4社にも拡大する。ただし、ソフトバンクテレコム以外での詳細な人事制度は現在検討中という。

 在宅勤務を実現するシステムとしては、ソフトバンクテレコムが提供している仮想デスクトップサービス「ホワイトクラウド デスクトップサービス」を利用する。自宅や社外のパソコンからアクセスすると、仮想デスクトップを利用して社内にいる場合と同様に仕事ができる。

 在宅勤務に加え、執務スペースの室温を28度に設定したり、13時~16時にパソコンの電源を切ってiPadを利用したり、照明を間引いたりといった対策も講じる。これらの対策を実施することで、オフィスの消費電力を前年比で30%以上削減するとしている。