NTTデータは2011年5月27日、クラウドサービス「BizXaaS」の新メニュー「BizXaaS Office」を、5月30日から開始すると発表した。

 同サービスは、仮想的なPCをクラウド上に構築し、ネットワーク越しに利用者に貸し出す「DaaS(デスクトップ・アズ・ア・サービス)」である。クライアントOSやデスクトップ用アプリケーションをクラウド上の仮想マシンで動かし、ネットワーク経由でデスクトップ画面の表示データなどをシンクライアント端末に送る仕組みだ。

 NTTデータのBizXaaS Officeでは、こうしたクラウド側のシステムだけでなく、シンクライアント端末も組み合わせて提供する。当初は日本ヒューレット・パッカードとワイズテクノロジーの製品を用意し、種類を順次拡大する予定である。表示データの転送プロトコルは、Windowsが標準で装備しているRDP(Remote Desktop Protocol)と、米Citrix Systemsの製品で利用できる「ICA(Independent Computing Architecture)」から選択する。

 サービスメニューは、ユーザー個別のPC環境を構築する「仮想PC型」と、共通のPC環境を複数ユーザーで使い分ける「サーバ共有型」の2種類ある。仮想PC型の料金は、1000ユーザーが利用する場合で1ユーザー当たり月額3400円から。サーバ共有型では、1000ユーザーのうち4割が同時に使えるよう設定した場合で、1ユーザー月額2125円からである。

 またNTTデータはDaaSに加えて、米Microsoft製品を利用したオフィスコミュニケーションサービスを追加する予定である。具体的にはファイルサーバー機能、Exchangeサーバーによるメール機能やグループウエア機能、SharePointサーバーを利用したワークフロー機能などを、2012年3月までに順次提供していく。