NTT東日本とNTT西日本は2011年5月26日、NGN(次世代ネットワーク)を利用したIPv6のエンド-エンド通信について、総務大臣に対し活用業務の認可申請を行ったと発表した。

 今回の認可申請は、NTT東西の「インターネット(IPv6 IPoE)接続」を実現するのに伴ったもの。IPoEは「IP over Ethernet」の略である。インターネット(IPv6 IPoE)接続は、従来は「ネイティブ方式」と呼ばれていたもので、NGN上でインターネット接続事業者(ISP)がIPv6インターネット接続を提供するための方式の一つ(関連記事)。

 インターネット(IPv6 IPoE)接続では、「エンド-エンド通信」が事実上必須となる。エンド-エンド通信は以前「網内折り返し」と呼ばれていたもので、インターネット(IPv6 IPoE)接続を利用するユーザー同士ではNGNに閉じた形でIPv6パケットをやり取りする機能のことである。異なる都道府県のユーザー同士がエンド-エンド通信を使うと、県間をまたがった通信が発生することになるため、活用業務に当たるとの判断となった。

 インターネット(IPv6 IPoE)接続は、活用業務の認可を受け次第開始する。認可を受ける時期は確定していないが、NTT東西は7月をメドにサービスを開始したい考えで、「その時期に間に合わせるため今のタイミングで申請した」(NTT東日本)という。なお、エンド-エンド通信について別途料金がかかるのはないかとの懸念を一部の事業者などが示していたが、「エンド-エンド通信には新たに利用料はかからない」(NTT東日本)としている。

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