2011年5月25日から27日まで、東京ビッグサイトで無線およびモバイル通信関連の展示会「ワイヤレスジャパン2011」が開催されている。展示会場内にある京セラのブースでは、液晶画面を二つ搭載したAndroid端末「Kyocera Echo」(写真1)を展示しており、多くの来場者が体験するための列に並んでいた。
Echoは、解像度800×480ドット(WVGA)の液晶を2枚搭載しており、写真1のように2枚を合わせて4.7インチサイズの一つのモニター画面(合計解像度は800×960ドット)として使う「タブレットモード」のほか、二つの液晶にアプリ内の二つの機能を別々に割り当てて操作できる「サイマルタスクモード」も用意している(写真2)。ただし、サイマルタスクモードで使えるのは、Webブラウザーや電子メールなど7種類の標準搭載アプリのみとなっている。
ユニークなのは同端末の折りたたみ機構で、ヒンジ部分を支点として、上側液晶が前を向いたまま弧を描いて下側液晶の上に載る形で折りたためるようになっている(写真3)。折りたたむと一般的なAndroid端末と同様の姿になり(写真4)、下側のモニターは使えなくなる(シングルスクリーンモード)。
搭載するAndroid OSのバージョンは2.2で500万画素のカメラを搭載する(フラッシュ付き&720PのHD動画撮影対応)。サイズは115mm(高さ)×56.5mm(幅)×17.2mm(奥行き)となっており、最新の薄型Android端末などと比べると、数字の上ではかなりの厚みを感じるが、2画面が重なっているということもあり、実際に触ってみるとそれほど厚いという印象は受けなかった。重量は193g。
気になるのは液晶を2枚搭載したことによるバッテリー駆動時間への影響だが、利用するアプリのバッテリー消費量などにもよるものの、液晶画面が1枚の端末と比べれば実際に不利なことは否めないという。同社ブースでの説明によれば、先行して販売している米国では、予備のバッテリーを同梱する形で販売しているとのことだ。
とにかく、特徴的な折りたたみギミックを見ているだけでもしばらく飽きないこの端末。展示会場に足を運ぶ人は、ぜひ同社ブースに立ち寄って体験してみることをお勧めしたい。