NECは2011年5月24日、機器同士が相互に通信するM2M(machine to machine)サービスを提供するためのソリューション「M2Mサービスプラットフォーム」を発表した。企業はこのソリューションを利用することで、工作機械の遠隔管理や家庭の電力制御、テレマティクスといったM2Mのサービスを、効率的に開発して自社の顧客に提供できるようになる。NECはM2Mサービスプラットフォームを2011年6月までに商用化する予定である。

 M2Mサービスプラットフォームの核になるのは、機器側のセンサーモジュールからデータを収集し正規化して、企業のアプリケーションに受け渡したりデータベースに蓄積したりするためのミドルウエア群だ。企業アプリケーションからの処理要求をもとに機器を制御することも可能である。センサーモジュールの種類によってデータ構造が異なっていても吸収できるようにしている。このほか機器認証やセキュリティの機能を備える。システムの構築や運用、アウトソーシングといったサービスも提供する。

 NECではM2Mサービスプラットフォームの活用例として、農場の温度センサーやカメラを利用した農作物の生育支援サービス、家庭の消費電力量の見える化、遠隔からスマートフォンなどを制御するMDM(モバイル・デバイス・マネジメント)、ホームゲートウエイと連携したセキュリティサービスなどを挙げている。