NTTドコモは2011年5月23日、FOMA回線で通信できる端末をデジタルサイネージとして使う「MobilePOPサービス」を発表した。動画や静止画コンテンツをパソコンなどから配信サーバーを経由して送信し、FOMA回線を通じて店舗の売り場などに設置した端末に表示させ、商品の販売促進を狙う目的で導入する。2011年6月28日にサービス提供を開始する。

 2011年7月には農産物の製造販売を手がけるホクトがこのサービスを導入予定で、導入する端末数は2000台になるという。スーパーなどの小売店の売り場に設置した端末にCMやレシピ動画を配信し、小売店の系列や場所に応じた特売情報やキャンペーン情報などの配信するという。

 このサービスを使うことで、コンテンツの配信サーバーを自前で用意する手間が省ける。またコンテンツの配信にFOMA回線を使うため、店舗における有線ネットワークの構築または無線LAN環境の整備といった手間を省くことができる。

 利用できる端末はキャセイ・トライテック製で7インチ型のディスプレイを持つ「CTE-001」で、2011年第3四半期からはGALAXY Tabも利用できるようにする予定である。「CTE-001」はFeliCaリーダー/ライターを搭載しており、ToruCaの配信やモバイルサイトへの誘導、端末に携帯をかざしたログの取得が可能である。

 利用料金は、端末1台当たりの月額費用が980円に加え、FOMA回線使用料がかかる。回線使用料はNTTドコモのデータ通信専用料金プランに準じており、「定額データプラン」や「従量データプラン」を用意している。このほか新規事務手数料3150円がかかる。

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