東芝と東芝ソリューションは2011年5月19日、企業や組織全体の使用電力を自動集計してリアルタイムに可視化するクラウドサービス「使用電力見える化クラウドサービス」を6月から開始すると発表した。今夏の導入が検討されている総量規制に対応する。

 主に電力使用の大きい大口需要家向けで、遠隔地の拠点も含めた電力使用量を1分から30分単位で把握できる。企業の各拠点に、電力計、電力センサー、ゲートウェイなどの計測ユニットを設置。インターネット経由で各拠点ごとの電力使用量を自動集計する。リアルタイムに見られるため、実施した対策の効果がすぐ分かるのが特徴だ。

 顧客施設内の分電盤やコンセント単位の細部の計測から、ビルや工場・各種施設の電気設備との接続による大型の計測まで、さまざまな計測手段を用意する。初期導入費用は個別見積もり。月額費用は1サイト(30拠点)当たり3万7800円から。初年度1億円の売り上げを見込んでいる。

 自社グループでも同サービスを利用。6月中旬から、東京電力と東北電力管内の約40拠点に順次導入する。同月末までに、ピーク時総電力の約9割をカバーし、グループ全体でのピーク電力削減を図る。