富士通は2011年5月18日、米マイクロソフトのサーバー仮想化ソフト「Hyper-V」を使ったプライベートクラウド構築システム製品を発表した。Hyper-Vに富士通のブレードサーバーやストレージ装置、システム管理ソフトを組み合わせ、動作検証や基本的な設定を施した状態で顧客企業に納入する。事前検証済みであるため、最短3~5日でシステムを稼働でき、システムの安定稼働も図れるという。7月中旬から出荷する。

 富士通が出荷するシステム製品は、マイクロソフトが実施している「Microsoft Hyper-V Cloud Fast Track」と呼ぶプログラムに基づくもの。主要なハードウエアメーカーとマイクロソフトによる、プライベートクラウド基盤システムの共同開発プログラムだ。メーカー各社はそれぞれ、Hyper-Vと自社のハードを事前検証したシステム製品を開発、販売する。

 富士通が7月に出荷するシステム製品の構成は、ブレードサーバー「PRIMERGY BX900」、ストレージ装置「ETERNUS」、ネットワークスイッチ「SR-Xシリーズ」、仮想資源管理ソフト「ServerView Resource Orchestrator」、ストレージ管理ソフト「ETERNUS SF Storage Cruiser」など。対象製品は順次拡大する。

 システム製品の導入を希望する顧客企業は、富士通に対してシステム要件に関するヒアリング項目に回答。事前検証済みの製品構成から、対象業務の規模などに応じた構成を選べる。富士通はシステム構築サービスを併せて提供する。