写真●エイチアイのAndroid3.0対応3D表示UI開発ミドルウエア「MascotCapsule Style3D」のデモの様子
写真●エイチアイのAndroid3.0対応3D表示UI開発ミドルウエア「MascotCapsule Style3D」のデモの様子
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 組込み機器向けのハードウエアや開発ツールなどが多数出品されている展示会イベント「第14回組込みシステム開発技術展」(ESEC)が東京ビッグサイトで2011年5月11日から13日まで開催されている。

 会場内にあるエイチアイのブースでは、Androidアプリに3Dグラフィックスを用いたユーザーインタフェース(UI)を、開発者が簡単に追加できるようにする3D開発用ミドルウエア「MascotCapsule Style3D」のデモを実演中だ(写真)。

 デモの内容は、米モトローラのAndroid 3.0搭載タブレット端末「XOOM」に同ミドルウエアを搭載し、3D効果をふんだんに使ったアプリを動作させるというもの。デモ機で表示されていたアプリでは、カメラで撮影した写真のサムネイルを立体的に表示させており、指を使ってサムネイルをクルクルと回して選択する処理などが軽快に動作する様子を披露していた。

 エイチアイによれば、同ミドルウエアを使わずにこうした3DのUIをアプリに実装しようとする場合、3Dグラフィックス用API「OpenGL」の組み込みシステム用サブセット版である「OpenGL ES」(OpenGL for Embedded Systems)などを使ってプログラミングをする必要があるという。その場合、3Dプログラミングについて相当な専門知識が要求されるため、開発の敷居がぐっと高くなる。

 同ミドルウエアを使うことで、「通常のAndroid OSのAPIを呼び出すのと同様な感覚でMascotCapsule Style3Dのクラス/メソッドを呼び出して使えるため、専門的な3Dの知識を持たない開発者でもアプリケーションにリッチな3D効果を与えられる」(同社)。例えば、OS標準の電話帳リストを3D化する程度なら、初めて触った開発者でもすぐに実装できるほど簡単だと開発の容易さをアピールしていた。