画面●NOAHプラットフォームサービスのWeb管理ツール
画面●NOAHプラットフォームサービスのWeb管理ツール
[画像のクリックで拡大表示]

 IDCフロンティアは2011年5月12日、同社のIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)「NOAHプラットフォームサービス」において、7月からセルフサービス方式を導入すると発表した。仮想マシンやネットワークなどの管理操作を、WebブラウザーやAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)経由で実行できる。IaaS構築ソフトとして米クラウド・ドット・コムの「CloudStack」を採用した。

 IDCフロンティアが現在提供しているIaaSでは、ユーザーは仮想マシンなどの管理操作を、IDCフロンティアのスタッフに依頼して、実行してもらう必要がある。それに対してCloudStackベースのサービスでは、仮想マシンやネットワーク、ストレージなどの管理操作を、エンドユーザー自身がWebブラウザーから実行できる(画面)。

 また管理操作はAPI経由でも行えるため、仮想マシンなどの管理を自動化するプログラムをユーザー側で開発したり、IDCフロンティア以外のサードパーティーの仮想マシン管理サービスを利用したりできるようになる。

 Webブラウザーベースの管理ツールや管理用APIの提供は、「Amazon EC2」が既に実現済み。IDCフロンティアの大屋誠氏は「当社のIaaSは、東日本と西日本にある2カ所のデータセンターから提供する。セルフサービス方式のIaaSでこのような国内体制を整えているのは当社だけだ」と述べている。

 クラウド・ドット・コムのCloudStackは、インド・タタコミュニケーションズや韓国コリアテレコム、シンガポール・シンガポールテレコムなどがIaaS構築に採用している。日本の事業者でCloudStackを採用したのは、IDCフロンティアが初めて。CloudStackには、オープンソースソフトウエア(OSS)版と商用版があり、IDCフロンティアは商用版を採用した。

 仮想マシンの料金などは、7月のサービス開始までに発表する。1時間単位の従量課金または月額固定の料金を用意する。クレジットカード決済にも対応。ユーザーが仮想マシンを起動するまで、「サインアップに5分、仮想マシン作成まで5分で、合計10分しかかからない」(大屋氏)としている。