米マイクロソフトは2011年5月10日(米国時間)、インターネット電話大手のスカイプテクノロジーズ(ルクセンブルク)との間で、同社を買収することに合意したと正式発表した。買収金額は85億ドル(約6900億円)で、現金で支払う。スカイプの2010年における利用者数は1億7000万人。

 マイクロソフトはスカイプのネット電話ソフトを、XboxやWindows Phoneといった機器向けに移植する。さらに統合コミュニケーションソフト「Lync」や電子メールクライアント「Outlook」、Xbox向けのクラウドサービス「Xbox Live」など、マイクロソフトの製品やサービスからも利用できるようにする。非マイクロソフト製品向けを含めたスカイプの既存クライアントソフトについても、マイクロソフトは開発投資を続けるとしている。

 「スカイプのネット電話は、世界中の人々に愛される希有なサービスだ。我々は共同で、新たなリアルタイムコミュニケーションを作り上げる」。マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEO(最高経営責任者)は、買収の意義をこう述べた。マイクロソフトはスカイプを同社事業部門とする。スカイプのトニー・ベイツCEOはバルマーCEOの直属として、スカイプ事業部門の責任者に就任する。