米Broadcomは米国時間2011年5月8日、イスラエルのセキュリティソフト開発会社SC Squareを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。Broadcomは約4190万ドルを現金で支払う。

 同買収計画については両社取締役会ともすでに承認している。買収が成立するにはいくつかの条件が残っているが、2011年6月末までに手続きを完了する見通し。

 SC SquareはイスラエルのIT大手Nisko Projects & Communicationsの子会社で、1999年に設立された。接触型、非接触型、およびデュアルインタフェース型スマートカード向けセキュリティ技術を手がけており、各種のIDカード、電子社員証、バンキングカード、電子パスポートなどに採用されている。

 BroadcomはSC Square買収について「革新技術と優秀なチームを獲得するという当社戦略の一環」と説明している。Broadcomは今年4月にマイクロ波バックホールシステム用半導体ベンダーのイスラエルProvigentを約3億1300万ドルで買収した。また昨年11月には、第4世代(4G)通信ネットワーク向けチップベンダーの米Beceem Communicationsを約3億1600万ドルで、フェムトセル用SoC(System on a Chip)技術のイスラエルPercelloを約8600万ドルで買収している。

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