フィンランドのNokiaは現地時間2011年4月27日、2013年までに10億ユーロ(約1200億円)のコスト削減を目指す大規模な事業再編計画を発表した。モバイルプラットフォーム「Symbian」関連の主要業務を外部委託するとともに、従業員約7000人を削減する。

 Symbianについては、ソフトウエア開発とサポートを米Accentureに外注すると同時に、約3000人の従業員をAccentureに移籍させる。両社はこの件について今夏に最終合意を結び、2011年末をめどに従業員の移籍を完了させる見通し。対象となるのは、中国、フィンランド、インド、英国、米国の従業員。当初は、Nokia向けのSymbian開発に従事する。

 さらに、2012年末までに約4000人を段階的に削減する。主にデンマーク、フィンランド、英国を対象にする。

 この間、Nokiaは米Microsoftのモバイルプラットフォーム「Windows Phone」をベースにしたスマートフォン開発の能力増強を図る。Nokiaはスマートフォンの主要プラットフォームにWindows Phoneを採用すると2011年2月に発表し、4月21日に戦略的提携を正式に締結していた(関連記事:NokiaとMicrosoftの戦略的提携、前倒しで正式契約締結)。

 そのほかNokiaは、研究および製品開発拠点の合理化を進める。一部施設を拡大し、他の施設を縮小あるいは閉鎖しつつ、各拠点の役割と使命を明確化するとしている。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]