NECとウイングアーク テクノロジーズは2011年4月27日、ビジネスインテリジェンス(BI)分野での協業を強化すると発表した。

 協業のポイントは、ウイングアークの中堅・中小企業向けBIソフト「Dr. Sum EA(イーエー)」の(1)機能強化と(2)性能検証を、両社共同で実施すること。(1)についてはDr. Sum EA自体の機能を強化する。NECによる大規模BIシステムの構築ノウハウを、ソフトの機能や仕様に盛り込む。(2)については、Dr. Sum EAの動作環境にNEC製のサーバー機や運用管理ソフトを使った際の処理性能を2社で検証する。

 こうした作業を通じて、Dr. Sumをより大規模なBIシステムにも適用できるようなシステム構成のモデルを策定していく。NECによれば、これまでのDr.Sum EAが主なターゲットとしているのは、取り扱うデータ件数が1億件前後のBIシステム。今回の取り組みを通じて、データ件数が約10倍、つまり10億件前後のBIシステムも、Dr. Sum EAで構築できるようにする。

 NECグループはDr. Sum EAによるシステム構築経験を複数件持つ。ユーザー企業向けだけではなく、NECグループの社内システムにも適用している。NECではDr. Sum EAを新しい営業支援システムのBI機能に採用。この4月から約4000人の営業担当者が利用している。またNECネクサソリューションズでは、営業支援や原価管理用の「集計システム」の基盤にDr. Sum EAを採用しており、約2500人の社員が利用しているという。