米Verizon Communicationsは米国時間2011年4月21日、同年第1四半期の決算を発表した。連結売上高は269億9000万ドルで、前年同期と比べ0.3%の微増となった。純利益は14億4000万ドル(希薄化後1株当たり利益は0.51ドル)で、前年同期の4億4000万ドル(同0.16ドル)から3倍以上増加した。

 無線事業の売上高は169億ドルで、前年同期比10.2%増加した。そのうちデータ通信関連の収入は同22.3%増の55億ドルだった。当期の加入者純増は180万人で、そのうちポストペイド(料金後払い式)契約者は90万6000人だった。当期末時点の加入者総数は1億400万人となり、前年同期と比べ6.1%増加した。ポストペイド契約者の32%がスマートフォンを利用している。

 一方、有線事業の売上高は101億ドルで前年同期比2.2%減少した。当期末時点のブロードバンド接続回線は850万回線で、前年同期と比べ3.0%増加。DSL回線の減少をFTTHサービス「FiOS」が補った。FiOSの加入者純増は「FiOS Internet」が20万7000人、「FiOS TV」が19万2000人で、加入者総数はそれぞれ430万人、370万人となった。

 なお、Verizonは今年2月に米Appleのスマートフォン「iPhone」の販売を開始した(関連記事:Verizon、「iPhone 4」先行予約が初日販売台数の最高記録を更新)。それまで米国のiPhone独占キャリアだった米AT&Tも同日、2011年第1四半期の決算を発表した。それによると、iPhoneアクティベーション(新規登録)件数は360万件で、前年同期と比べ100万件増加した。同社は「スマートフォン販売は引き続き強力だ」としている。

[Verizonの発表資料]
[Verizonの決算表(PDF文書)]
[AT&Tの発表資料]