米Appleが米国時間2011年4月20日に発表した2011会計年度第2四半期(2011年1~3月)決算は、売上高、純利益ともに第2四半期として過去最高を更新した。売上高は246億6700万ドルで前年同期の134億9900万ドルから83%増。純利益は59億8700万ドル(希薄化後の1株当たり利益は6.40ドル)で、同30億7400万ドル(同3.33ドル)から95%増加した。粗利益率は41.4%で前年同期の41.7%から低下した。

 病気療養中のSteve Jobs最高経営責任者(CEO)は決算の発表資料で、「我々はエンジンをフル回転させている。今年も引き続きすべての分野で革新していく」と述べている。

 当期の「iPhone」の販売台数は1865万台と前年同期から約2.1倍に増加、前期からは15%増となり、四半期ベースで過去最高を記録した。「Mac(Macintosh)」パソコンも前年同期比28%増の376万台と好調だった。一方携帯メディアプレーヤー「iPod」は前年同期比17%減の902万台となった。

 タブレット端末の「iPad」の販売台数は469万台で、ホリデーシーズンのあった前期の733万台から36%減少したが、前々期(2010年7~9月)の419万台は上回った。

 米メディア(Wall Street Journal)は、iPadの販売台数は市場予想に届かなかったと報じている。アナリストらは当期Appleが620万台のiPadを販売すると予想していた。これについてAppleは、旺盛な需要で生産が間に合わないという、単なる供給体制の問題であることを示唆している。ただし、今回の日本の震災については、販売やサプライチェーン(部品調達・供給網)のいずれにも影響は出ていないとしている。Tim Cook最高執行責任者(COO)は「Appleの従業員は、24時間体制で日本のサプライヤーと協力し、いくつもの対応策をとっている。今後の供給リスクも考えられるが、今のところ解決不可能な問題はないと考えている」と話している。

 当期の売上高を地域別に見ると、米大陸が93億2300万ドルで前年同期から87%増となった。欧州は60億2700万ドルで同49%増、日本は13億8300万ドルで同56%増加した。アジア太平洋地域は約2.5倍の47億4300ドルと最も高い伸びを示している。

 Peter Oppenheimer最高財務責任者(CFO)は2011会計年度第3四半期(4~6月期)の業績見通しとして、売上高が約230億ドル、希薄化後の1株当たり利益は約5.03ドルと予測している。

[発表資料]
[決算表(PDF文書)]