写真 ArianespaceのLe Gall会長兼CEO
写真 ArianespaceのLe Gall会長兼CEO
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 衛星打ち上げ事業者である仏Arianespaceの会長兼CEOを務めるJean-Yves Le Gall氏(写真)は2011年4月19日の記者会見で、東日本大震災がArianespaceの日本での事業に与える影響についての考えを述べた。

 Le Gall氏は会見の冒頭で、東日本大震災の被災者に哀悼の意を示した。そのうえで、記者からの質問に答える形で、「地震や津波、原発事故などによって、通信ネットワークは通常の状態ではなくなっている。こうした中で衛星通信の有効性が再確認されている」としたうえで、「日本の衛星運用事業者が今回の震災によって衛星の打ち上げ計画を見直すとは考えていない。むしろ、衛星をより活用しようという動きが加速するのではないか」という見方を示した。

 日本では、放送衛星システム(B-SAT)やスカパーJSATが、Arianespaceの衛星打ち上げサービスを利用している。Arianespaceは2011年中に、BS放送および東経110度CS放送用のハイブリッド衛星である「BSAT-3c/JCSAT 110R」の打ち上げを予定する。