セキュリティ機能を備えた2.5型HDD「MK6461GSYG」の外観
セキュリティ機能を備えた2.5型HDD「MK6461GSYG」の外観
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東芝製ノートに内蔵されていた新型HDDを抜き出して同じモデルのノート機に接続し直したデモ画面。パソコンを起動した瞬間にOSを含むデータが無効となり、Windowsが起動できない旨のエラーメッセージが表示された
東芝製ノートに内蔵されていた新型HDDを抜き出して同じモデルのノート機に接続し直したデモ画面。パソコンを起動した瞬間にOSを含むデータが無効となり、Windowsが起動できない旨のエラーメッセージが表示された
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 東芝は2011年4月13日、記録データを瞬時に無効化するセキュリティ機能を備えた2.5型ハードディスク(HDD)を発表した。4月下旬からサンプル出荷を開始する。

 例えば、一般的なHDDを搭載するノートパソコンが紛失や盗難の被害にあった場合、Windowsにログオンできなくても内蔵HDDを抜き出して他のパソコンに接続すればデータを読み出せてしまう。東芝の新型HDDの場合、他のパソコンに接続し直して起動した瞬間にデータを無効化して読み出せなくする。

 仕組みはこうだ。新型HDDは、データをAES(256ビット)方式で暗号化するチップを内蔵している。機器の起動時に、HDDのチップが搭載機器を判別し、当初と異なる機器に接続されると暗号鍵を自動的に消去する。これによりデータが解読できなくなる。この仕組みを実現するには、搭載機器側も新型HDDに対応している必要がある。一般のパソコンに装着しても本セキュリティ機能は利用できない。

 新型HDDは640GBの「MK6461GSYG」や500GBの「MK5061GSYG」など5モデルあり、ノートパソコンやデジタル複合機、POSシステムなどのメーカーにOEM供給する。近い将来、東芝の企業向けパソコンにも搭載される見込みだ。