写真●米GMのスクリーンセーバーを表示中のKindle
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 米Amazon.comは現地時間2011年4月11日、電子書籍リーダー端末Kindleに、広告表示機能付きの廉価版モデル「Kindle with Special Offers」を追加すると発表した。同日から米国顧客向けの事前予約を受け付けており、5月3日に出荷を始める。米国外の販売計画については明らかにしていない。

 端末は、無線LAN(Wi-Fi)のみに対応した6インチモデルで、従来よりも25ドル安い114ドルで販売する(関連記事:Amazon、手のひらサイズの「Kindle」を発売、無線LANにも対応)。広告はホームスクリーンの下部や、端末をスリープしたときに現れるスクリーンセーバーに表示し、書籍内には挿入しない。

 広告の第1弾として米General Motorsの乗用車ブランド「Buick」、米Procter & Gambleのスキンケアブランド「Olay」、クレジットカードの米Visaなどの広告を掲載する。また、読者が好みのスクリーンセーバーの図柄を投票できる「AdMash」と呼ぶプログラムを始めることも明らかにしている。

 このほかKindle with Special OffersではAmazon.comの自社広告も掲載し、同社製品、サービスなどを割引価格で販売する。例えば20ドル分のAmazonギフトカードを10ドルで提供したり、Amazon MP3 Storeのアルバムを1ドルで提供したりする。

 ただしこれらはサービス開始時数週間の限定企画で、同社は今後こうした割引商品枠を広告主にも提供するもようだ。米New York Timesは、AmazonはKindleの広告展開によって、米Grouponや米LivingSocialのようなクーポン販売事業も手がけることになると報じている(関連記事:Amazon.com、クーポン販売のLivingSocialに1億7500万ドル出資)。

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