Gianfranco Lanci氏
Gianfranco Lanci氏
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 台湾Acerは現地時間2011年3月31日、同社最高経営責任者(CEO)兼社長のGianfranco Lanci氏が辞任したと発表した。同日開催した取締役会で承認され、すでに全世界の従業員に伝達したという。

 同社によると、将来の開発に関してLanci氏は取締役会の大半のメンバーと意見が異なり、数カ月にわたって話し合ったが意見の一致を見なかった。両者の間では、規模、成長、顧客価値創造、ブランド強化、リソース配分、導入手段に関して重視する度合いが異なったという。

 正式な後任が決まるまで、同社会長のJ.T. Wang氏が暫定CEO兼社長を務める。Wang氏はパソコンが引き続き同社の中核事業であると強調し、「当社は強固な基盤を構築しており、今後も企業向けパソコン分野を中心として拡大を続ける」と述べた。さらに、新たなモバイルデバイス市場に参入し、注意深く投資を行いながら、主要ベンダーの一つになることを目指すと語った。

 米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、同社は先週、2011年第1四半期の業績が従来予測を下回る見込みとの下方修正を発表した。ノートパソコンとネットブック市場で強い地位を築いた同社は、最近のタブレット端末とスマートフォンの人気高騰に押され、厳しい状況に立たされている。

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