日本IBMは2011年3月25日、2010年1月~12月期の単体決算を発表した。売上高は前年比1.8%減の9377億円、営業利益は同7.0%増の1282億円で、減収増益だった。

 売上高は、昨年仏ダッソー・システムズに売却したプロダクト・ライフサイクル・マネージメント(PLM)事業の影響を除くと横ばいだった。営業利益については、IBMがグローバルで進めているデータセンターの統合によりコストが削減できたことや、ハードウエア製品の販売が伸びたことで増益となった。

 各事業別の売上高をみると、サービス事業が企業のIT投資抑制の影響を受け微減、ソフトウエア事業もPLM事業売却の影響で減収だった。システム製品事業は、POWER7搭載サーバーや仮想化ストレージなどの新製品の投入や、クラウド向けデータセンター案件での受注などにより増収となった。

 クラウドコンピューティング関連の売り上げは前年よりも大きく伸びたという。2009年の7月に開始した情報分析に関連したサービスを提供するビジネス・アナリティクス・アンド・オプティマイゼーション(BAO)は、2010年度に本格的に立ち上がったとしている。