NHKは、国内に住む外国人へ大震災情報が届きやすくなるように、英語によるテレビ国際放送「NHKワールドTV」の番組をケーブルテレビ局に提供する対策を追加で始めた。

 NHKは、東日本大震災の発生以来「NHKワールドTV」を特別編成として関連のニュース・番組を常時放送している。15日からは国内ケーブルテレビ局に対し、正式な契約を待たずに番組を提供する緊急措置をとっていた。ただし、ケーブルテレビ局には海外衛星用パラボラアンテナで直接受信する必要があった。

 そこで緊急措置の追加策として、国内ケーブルテレビ局に番組を配信している配信事業会社を通じた番組提供が始まった。ジャパン ケーブルキャスト(23日開始)と、日本デジタル配信(JDS、24日開始)である。

 両社はNHKワールドTVがインターネットでストリーミング提供している映像を受信し、希望するケーブルテレビ局に無料で配信する。これによって、日本ケーブルテレビ連盟に加盟するケーブルテレビ局(360事業者)の70%以上は、海外衛星用パラボラアンテナがなくても「NHKワールドTV」の放送番組を受信できる状況となる。

 なお、緊急措置としてインターネットの画像を利用するため、通常の放送に比べると画像が粗くなることもあるという。

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