米Hewlett-Packard(HP)は現地時間2011年3月23日、米Intel製プロセッサ「Itanium」に対応した開発の継続を改めて表明し、Itanium向け開発の打ち切りを宣言した米Oracleを批判するコメントを発表した。

 Oracleは3月22日に、Itanium向けのすべてのソフトウエア開発を終了すると発表(関連記事:米オラクル、Itanium向けソフト開発を終了)。プレスリリースでは「Intel経営陣がx86系プロセッサに戦略的焦点を合わせていることを明らかにし、その姿勢からItaniumの製品寿命が尽きつつあることが分かった」と記述している。また、「米Microsoftや米RedHatは既にItanium向けソフトウエア開発を終了している。HP最高経営責任者(CEO)のLeo Apotheker氏は同社の将来的戦略方針に関する長いプレゼンテーションの中でItaniumについて触れなかった」と他社を引き合いに出した。

 これを受けHPは、向こう10年以上にわたるロードマップに沿って、ItaniumとHP製UNIX「HP-UX」を組み合わせたサーバープラットフォームに関する開発を続ける方針を強調。また同期間、Itanium搭載サーバーで既存バージョンのOracleソフトウエアを使用している顧客を引き続きサポートすることを明らかにした。

 HP執行副社長兼企業向けサーバー/ストレージ/ネットワーキング担当ゼネラルマネジャーのDave Donatelli氏は、「Oracleが企業や政府機関を危機的状況にさらし、公正な競争を制限する恥知らずな策略で、数百万ドル規模の生産性低下を負わせようとしていることにショックを受けている」と非難した。

 同日にIntelは公式ブログで、32nmプロセス技術による8コアの次世代Itanium「Poulson」(開発コード名)の開発が計画通り進んでいること、さらにロードマップに従ってPoulsonに続く「Kittson」(同)の開発に着手していることを明らかにしている。

[発表資料(HPのプレスリリース)]
[発表資料(Intel公式ブログ)]