不動産関連情報を扱うネクストは2011年3月18日、東日本大震災の被災者向けに住宅情報提供支援サービスを開始することを発表した。同社が運営する住宅・不動産情報ポータルサイト「HOME'S」および地域コミュニティサイト「Lococom」において、被災者向けに優遇した物件情報などを掲載する。

 ポータルサイトのHOME'Sでは、「HOME'S 住まい探し支援特集(仮称)」として、被災者を対象とする優遇賃貸物件の情報を掲載。掲載するのは、被災者を入居対象とする賃貸物件で、(1)敷金や礼金が無料かつ敷引きなしで保証金も不要、(2)仲介手数料が無料---という条件を満たす物件に限定する。提供開始は3月末を予定している。

 なお、同社では情報の掲載にあたって通常かかる一切の費用を無料にするとしており、加盟する不動産会社以外にも広く情報提供を呼びかけている。また、上記に該当する賃貸物件以外に、フリーレントや家賃減額などの支援内容を含む物件の情報提供なども予定しているという。

 地域コミュニティサイトのLococomでは、「被災者さま向け「仮住まい」物件情報(仮称)」として、個人からの情報提供を募集する。物件オーナーやシェアハウス運営者、自宅その他に空き部屋を持っている個人が、被災者向けに提供可能な空室情報を登録できるように同サイト内に特設コーナーを設置する。情報登録は無料。特設コーナーの設置および情報提供の開始は3月24日を予定している。

 ネクストによれば、被災者のために今後必要となる住宅の数は20万~30万戸に上ると予測されているという。同社では、上記2つのサービス提供により、被災者が一般的な賃貸住宅に加え、ホームステイやルームシェアなど様々な形態の住まい探しに活用できるようになることを見込んでいる。