みずほ銀行の西堀利頭取は2011年3月18日午前の記者会見で、同行が62万件の給与振り込みをできなかった理由に関して「17日午後5時40分に発生したATMトラブルへの対応に時間がかかり、夜間バッチ処理ができなかった」と説明した。西堀頭取は前日の会見で、給与振り込みを優先して処理したいという意向を示していた。

 みずほ銀行はシステムトラブルが顕在化した15日以降、通常のオンラインシステムを稼働しながら、夜間バッチ処理で未完了となった振り込みを完了させようとしてきた。その対応のためにシステムに臨時の修正を加えたことが、さらなるシステムトラブルを招いている。17日夕方からATMが利用できなくなったのも、夜間バッチ処理の未完了に対応するための「システム上の創意工夫」(柏崎博久常務執行役員)によって、システムの負荷が異常に高まったことが原因としている。

 西堀頭取は18日午前の会見で、システムトラブルが長期化している原因について、「(15日における)初動ミスの可能性が高いのではないか」との見解を示した。