東日本巨大地震をきっかけに余震や、原発事故が続くなか、独SAPの日本法人、SAPジャパンが、東京本社の社員を大阪へ移していたことが明らかになった。大阪に滞在するホテルを確保し、希望した社員はそこに宿泊して仕事をこなしている。ただし顧客サポートなどの事情で関東にとどまることを望んだ社員もおり、そうした社員は在宅勤務をしているという。

 東京本社社員の移動は、ドイツ発の記事としてロイターやブルームバーグなどが「(独本社の方針で)日本の南部地域に自社スタッフを移動させた」と相次いで報じている。ITproの問い合わせに対しSAPジャパンの広報担当者は「『大阪地区にホテルを確保したので希望者は移ってよい』という指示があった。大阪へ移動した社員は、ホテルからモバイル環境で仕事をするか、もしくは大阪市にある西日本支社のオフィスで仕事をしている。ただし顧客サポートなどの事情で東京にとどまって在宅勤務をしている社員もいる」と答えた。

 この問い合わせに答えた広報担当者も大阪に移らず自宅勤務をしており、「大阪へ移った人数は把握していない」としている。