米Texas Instruments(TI)は米国時間2011年3月14日、東日本大震災の影響を受け、茨城県南部、美浦村の工場に大きな損傷が発生したと発表した。今後段階的に復旧作業を進めるが、元通りの出荷体制になるのは9月としている。

 薬品、ガス、水、空気を供給するインフラ設備が被害を受けており、復旧には約3週間かかる見込み。建物の一部も損傷したが、構造には問題ないとしている。また生産設備への影響は、電力が継続的に供給されるまではっきりしない。

 今後の見通しとしては5月に一部の生産ラインを復旧させ、7月半ばにフル稼働状態に戻す予定。ただし、電力復旧の進展具合でスケジュールは変わるとしている。このほか生産体制をほかの工場に移す作業も進めており、現在のところ美浦工場が生産するウエハーの60%を生産できる代替設備があることを確認している。

 TIは福島県会津若松にも工場を持つが、そちらも被害を受けている。すでに復旧作業を始めており、電力の安定供給を前提に4月半ばにもフル稼働させる見通し。

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