ルクセンブルクのスカイプ・テクノロジーズは2011年3月14日、東日本大震災の被害者支援を目的として、公衆無線LANサービス「Skype Access」を日本国内のユーザー向けに無償開放することを明らかにした。同時に、加入電話などへの発着信に使える通話用のクレジット「スカイプ・クレジット」についても80円分を無償で提供する。

 同社の日本語ブログによれば、Skype Accessの無償解放期間は「当面の間」という。80円分のスカイプ・クレジットの無償提供については、スカイプの登録メールアドレスあてに、今後数日の間にメールを使って発行する予定であるとしている。80円分のスカイプ・クレジットは、日本の固定電話に向けて発信する場合には約25分間の通話料金に相当するという。

 今回の震災では、発生直後に地域によっては電話が非常につながりにくくなった。だが、そうした際でも音声の伝送の途中経路にインターネットを使うスカイプを使うことで、経路をう回して加入電話などに発信できる可能性がある。

 また、スカイプ同士の通話ならインターネットしか使わないので、電話サービスが使えない状態でも無料で通話やチャットが利用可能だ。Skypeが使えるパソコンやスマートフォンユーザーは、固定電話や携帯電話のバックアップ用連絡手段として、登録しておくとよいだろう。