インターネットイニシアティブ(IIJ)は2011年3月14日、東日本大震災で被災した人などに向けて情報発信を行う企業や自治体を対象に、同社のクラウドサービス「IIJ GIOホスティングパッケージサービス」を無償提供すると発表した。提供期間は3月14日から4月15日までの約1カ月間。状況に応じて提供期間を延長することも検討する。

 IIJ GIOホスティングパッケージサービスは、Webやメールなどのサービスを目的別にパッケージ化し、仮想化技術に基づいたクラウドとして提供するサービス。IIJによれば、同サービスは関西地方にサーバー設備があるため、今回の東北電力および東京電力の電力不足の影響を受けることなく安定して利用できる。安否確認情報や交通情報、鉄道の運行状況などの情報を迅速に届けるためのインフラ基盤として活用できるとしている。

 利用を希望する企業や自治体は、連絡先と用途などを可能な範囲で明記して、相談窓口である「gio-rr@iij.ad.jp」にメールを送信する。メールに記述すべき内容についてIIJでは、(1)申込者氏名、(2)自治体・企業・団体名、(3)連絡先メールアドレス、(4)可能であれば連絡がつく電話番号、(5)電話してもよい時間帯、(6)可能な限り詳しい利用用途、(7)現状運営しているWebサイトがある場合はURL---の7項目を挙げている。

 希望する企業や自治体がメールを送信してからどれくらいの時間で対応できるかについては、「連絡を受け取り次第、迅速に対応する」(IIJ)としている。なお、サービスの無償提供だけでなく、サポートを必要とするユーザーに対しては、同社のエンジニアが各種サーバーのインストールや利用サポートなども実施するという。