NECビッグローブは2011年3月8日、同社が運営するプロバイダ「BIGLOBE」が6月8日に開催される世界規模のIPv6トライアル「World IPv6 Day」に参加することを表明した。「IPv6で接続可能なWebサイトの運営企業」として同テストに参加する。国内企業としてはこれが初めての参加表明となる。

 World IPv6 Dayは、IPv6インターネットへのスムーズな移行を実現するために開催される世界規模のIPv6実環境テスト(関連記事:Facebook、Google、Yahoo!の3社が6月実施の世界規模IPv6試験「World IPv6 Day」に参加)。インターネットとインターネットに関連する技術の開発や普及を目的とする非営利の国際組織「ISOC」(Internet SOCiety)が旗振り役となり、世界中のプロバイダーやネットワーク機器ベンダー、OSベンダー、Webサイト運営企業などに広く参加を呼びかけている。

 同テストには、既に米Akamaiや米Facebook、米Google、米Limelight Networksがインターネットのインフラ(サービス)提供側企業として参加しているほか、米Cisco Systemsや米Microsoft(検索サービスのBing)、米Mozilla、W3C(World Wide Web Consortium)など50以上のWebサイトがBIGLOBEと同様にWebサイト運営者として参加を表明している。

 NECビッグローブによれば、BIGLOBEでは2009年6月にネットワーク部分のIPv6対応を完了しており、現在はBIGLOBEが提供するサービス部分についてのIPv6対応を進めている最中だという。World IPv6 Dayへの参加は、そうした開発途中のIPv6向けサービスを世界中のユーザーから実環境でテストしてもらえる絶好の機会となる。

 IPv4アドレスの在庫枯渇が迫る中、IPv6への移行が急務とされているが、国内企業の動きはこれまで(少なくとも表面上は)鈍かった。今回のBIGLOBEの参加表明を機に、他の国内企業でも続々と参加する動きが出てきそうだ。